お願いごとを正確に伝えるためのポイントは何か。人材育成コンサルタントの吉田幸弘さんは「例えば、上司が『幕の内弁当を買ってきて』と頼んだのに部下が『唐揚げ弁当』を買ってきたなら、それは上司の伝え方が悪い。イレギュラーが起きた時を想定して頼むようにすれば、勝手な判断や何度も聞き返されることを回避できる」という――。
※本稿は、吉田幸弘『部下も上司も動かす 武器としての伝え方』(自由国民社)の一部を再編集したものです。
「〜できない」と言われたら、自分はどう感じるか
辛辣な意見を言ってただ嫌われるのは意味がありません。
相手が肝心な時に動いてくれなかったり、やっつけ仕事になってしまう可能性があるからです。どうせなら気持ちよく動いてもらいたいものです。
ですから、「~できない」の否定形ではなく、「~すればできる」という言い方をしましょう。
仮に自分が言われたらどう思うかと考えれば、ポジティブに変換しようと思えてくるのではないでしょうか。
×「購入から2週間経ったら返品はできません」
○「購入から2週間まででしたら返品は受け付けています」
×「君の話し方は主語がないからわかりづらい」
○「主語を必ずつけることを意識すれば、もっと話がわかりやすいって言われるよ」
×「さっきの会議のプレゼン完全な準備不足だね」
○「前日までに話す内容を3点だけ決めておこう。10分間シミュレーションするだけでかなり伝わりやすくなるから」
×「誰でもできる仕事だから」
○「単純作業だけど、ミスしたら大変な大切な仕事だから」
×「君には難しいかもしれないけど」
〇「初めて触れる内容もあるかもしれないけど」