便通については2~3日ぐらいなくても不快な程度で、大きな問題もなく過ごせるでしょう。しかし、もしも、おしっこが1滴も出ない時間が1日以上続いたら、命の危機に陥る可能性があります。

おしっこが出ることがあまりにも当たり前の現象なので、軽く考えられがちですが、私たちの体にとって重要なことです。

「けど、おしっこが全く出ないなんてことはないから大丈夫」

確かにやや極端なたとえだったかもしれません。

しかし、おしっこが毎日出ている人でも、腎臓が衰えていれば、「血液」に異常をきたします。その結果、体中のあらゆる臓器が本来の役割を果たせなくなり、さまざまな病気や体調不良に見舞われるようになります。

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泡立ちの正体は、漏れ出たタンパク質

実は、それこそが「老化」の正体です。

老化とは単なる体の経年劣化ではなく、全身の臓器が恒常性(ホメオスタシス)を保てなくなることなのです。

その腎臓の衰えをチェックする、最もわかりやすくて身近な方法が、おしっこの観察に他なりません。冒頭でご紹介した3つのケースについてご説明しましょう。

まず、おしっこが濁っていた場合は、赤い色であれば血液が混じっていることが考えられます。白く濁っていれば、血に含まれている成分の一つ「白血球」が通常よりもたくさんおしっこに含まれているのかもしれません。腎臓の一部が傷つき出血していたり、細菌に感染したりしていることが原因です。

おしっこの泡立ちで最も気をつけなくてはいけないのが「タンパク尿」です。腎臓のフィルター機能が壊れて、本来体内に留まるはずの血液中のタンパク質が、おしっこを通じて体外に漏れ出てしまう現象です。泡立ちの正体は、タンパク質なのです。

また、通常朝起きた時のおしっこは、昼間に比べて濃いと思います。これは、寝ている間はおしっこを濃縮する働きが作用して、血液中の老廃物を朝のおしっこでまとめて出せるような仕組みになっています。腎臓が弱るとこの濃縮機能が上手く働かずに、体のゴミを体外に排出するために、夜中に何回もトイレに行かなければいけなくなってしまいます。

おしっこは、腎臓で作られます。おしっこは腎臓の状態を映し出す鏡のようなものなのです。

練り製品、インスタント食品の食べすぎはNG

もし、あなたの腎臓が衰えているのだとすれば、何が原因なのでしょうか。腎臓を痛めつける要因は複数あります。

最近、注目されているのがハムやかまぼこなどの練り製品、インスタント食品などの「加工食品」に含まれる「リン」です。リンの過剰摂取によって血中のリン濃度が上昇すると、カルシウムとリンのバランスが崩れ、骨から血液中にカルシウムが放出されます。