「不勉強やから」と自分を下げてやんわり否定する

ただ、東京ではアホという単語自体をあまり使いませんし、関西とはニュアンスも違ってしまいますから、別の表現がいいかもしれませんね。

候補を考えてみますと、下町で使われるような「僕はおっちょこちょいで困ってるんですよ」というような言い回しは使えるかもしれません。

中野信子『エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術』(日経BP)

「わたし、バカだから」というのも人によって、シチュエーションによっては使えるかもしれませんが、アホという単語の持つ、そこはかとないおかしみと比べると響きが強く、やや使い方が難しくなるでしょう。

アホやから、のバリエーションとしては、こんな言い方もあるそうです。

「私ら不勉強やから、そんな難しいこと、よう分かりませんわ」

しょうもない上に、得にもならずおもしろくもない話をされたとき、この表現は使われることがあるそうです。

「うちはややこしこと分かりませんし、主人に聞かんとお返事できませんねん」

など、(一見)卑下しておいて、目上の人やその場にいない人を立てつつ、その人の意思であるかのようにして断る表現は、さっそく使えそうですね。なお、この言い回しのさらに上級編としては、レッスン1と組み合わせた、「枕詞+(遠回しな)質問」もあるそうです。

「こんな狭いとこに、わざわざ遠いとこからすんませんなぁ。何もおかまいできませんけど、お入りやす?」

これは、アポなしで何の連絡もなく急に来られても迷惑ですよ、歓迎しないけど、まさか家に入るんですか? という意味になるとのことです。

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