ネットの一括査定サイトで申し込み
それではどうなったのか。以前、私自身も買取会社を使って高く車を買ってもらった経験があります。6年ぐらい前の話で、一般論でいえばそれくらい時間がたつとその当時と今では高く買ってくれる会社は違う会社に入れ替わっている可能性も高い。そのような考えから複数社に一括査定をしてもらえるサービスを通じて見積もりを取ることにしました。
そこで比較的有名なサイトで「たった90秒! 一括査定を申し込む」と表示されたボタンを押しました。これ業界あるあるなのですけど、結論から言えば90秒では見積もりはもらえません。査定の申し込みに必要な情報を入力する時間がほぼ90秒というだけです。
実際は夜中に査定申し込みフォームに入力すると翌朝8時に一斉にスマホに着信が入ります。一応、サービスの申し込みの際に大手を4社選ばせていただいたうえで、「電話ではなくメールでの連絡を希望」と入力しておいたのですが、各社とも先を急いで電話でコンタクトを取ってきます。
電話口の職員に買取価格を尋ねても教えてくれない
仕方がないので電話に出て「だいたいいくらぐらいで買い取れそうか教えていただけませんか?」と聞くのですが「実車を見ないと価格は出せません」と各社とも口をそろえます。「でもだいたいの相場はご存じでしょう?」と聞いたのですが、わからない、ないしは言えないという返事が戻ってきます。
今回のことでわかったことを順番にお話しします。まず買取会社は3種類の担当者に分かれています。電話のアポイントを取る人、実際に来訪して車の状態を査定する人、そして営業所にいて買取価格を決める人、という3種類です。朝8時に私に電話をしてくるのはこのうちの最初の人で、おそらくコールセンターの社員です。ですからだいたいの価格についても口には出せない様子です。
ちなみに後から買取会社の社員の方に教えていただいたのですが、一斉見積もりサービスのうち「MOTA」というサービスだけは暫定的な価格を先に提示してくれるそうです。仕組みとしては予選のような形でたくさんの買取店が査定額を提出して、そのうちの高額の3社が見積もりボタンを押した顧客に電話連絡をする権利がもらえるということです。
なのでMOTAの場合、買取会社としても予選に通るために買い取れる範囲内で高めの金額を提示するそうです。ただ実際に車を見て欠陥が見つかれば修正するのでそこから低くなることはよくあるともおっしゃっていました。あくまで車の買取会社の側の意見です。