100万円単位で中古車価格が下がり始めた
テレビ東京の「WBS(ワールドビジネスサテライト)」で報道された「暴落開始⁉ 中古車価格 “逆転現象”から一転」というニュースが話題です。昨年来の半導体不足でこれまで新車の納入スケジュールが遅れに遅れてきたため、一部の人気車種に関して新車よりも中古車のほうが高いという逆転現象が起きていました。
最近、その中古車価格に異変が起きているというのです。このニュースはネットでも見ることができますが、報道によれば昨年夏のような高値では中古車は売れず、高級車種の販売の現場では100万円レベルで人気車種の販売価格を下げ始めているというのです。
車の中古価格が下がり始めた理由は、半導体不足が解消されつつあるからです。昨年7月から新車販売の受注を停止していたレクサスの人気SUV「NX」も今年3月には受注を再開しました。レクサスのホームページでは納期情報を公開していますが、車種によっては契約後3カ月の納期で手に入るものも出ています。そうなると中古車よりも新車のほうが人気になるわけです。
「2年落ち5000キロの国産車」はいくらで売れるか
そんな中で、親族に頼まれて車を中古車買取業者に売る手伝いをしました。身内の個人情報でもあるので具体的な車種名はお伝えできませんが、カー・オブ・ザ・イヤーも受賞した国産の人気車種で、2年前に460万円で購入、走行距離も5000km程度で、極めていい状態の車です。それを事情があって別のメーカーの車に買い替えようというのです。
その際にディーラーから下取りの見積もりが220万円だと言われたのですが、それが妥当な価格かどうかわからない。中古車買取会社のカーネクストが野球のWBCで大量にコマーシャルを流しているぐらいなので、今、中古車会社は景気がいいんじゃないかという発想から「たぶん250万円くらいはいけるんじゃないか」と期待したそうです。
面白そうなので私もお手伝いすることにしました。一般的に買取会社のほうがメーカー系のディーラーよりも高く中古車を買い取ってくれるものです。でもどれくらい違うのか? 私も経済評論家として興味があったのです。
どうせだったら価格がピークだった去年の夏にやってみたらより面白かったと思いますが、売り手には売り手の事情があるので今回のタイミングになりました。果たして高く買ってくれるのか、それとも今はタイミングが悪いのか? 知りたいですよね。