従業員に対して、できるかぎり高賃金・高待遇で報いようとしている社長は多いだろう。しかしその考え方が、かえってトラブルを招くとしたらどうだろうか。

労使トラブルを数多く手がける向井蘭弁護士は、「高賃金が必ずしもいい結果につながるとはかぎらない」と指摘する。

「弁護士になって労使問題を扱うようになり、驚かされたのが相談者の会社の賃金水準でした。低賃金のブラック企業ほど揉め事が起こりやすいと想像していたのですが、実態は逆。相談にくるのは、従業員に高い賃金を払っている会社ばかりでした」