3月11日以来、東北各県の自治体職員は非常時の名の下、不眠不休の活動が求められてきた。サラリーマン的な目で見れば、つい「日頃守られているのだから、こんなときこそ働くのは当然」との声もあるだろうが、なかには恐ろしいまでのサービス残業を強制されてきた職員もいる。

例えば某町のある職員は上からの命令で身を粉にして働いた結果、1ヵ月の時間外労働が300時間を超え、震災から4ヵ月が経った段階で合計1000時間を超えていた。1日平均10時間以上、寝ている時間以外は働き続けている状態だ。これが常軌を逸した労働時間なのは言うまでもないが、さらに驚くのは、すべてサービス残業として処理されていたことだ。