このようにワクワク楽しく働くことは、個人のメリットに留まらず、会社のメリットにも繫がります。仕事をカスタマイズする際に、「ワクワク楽しむ」というポイントを必ず意識して、外さないようにしてください。

このポイントを外して、「上司に気に入られるようにカスタマイズ」「まわりからデキる社員と思われるようにカスタマイズ」「今会社にとって必要だと言われている方向性にカスタマイズ」などは厳禁です。

自分以外の何かを優先すると、つまらない仕事から抜け出せません。自分のためではなく「誰かのため」に歩む不自由な仕事人生となってしまいます。

たとえ、その仕事のカスタマイズが了承されたとしても、あなたが持っている力をフルに発揮できない非効率的なカスタマイズとなり、高い成果は期待できません。

仕事のカスタマイズは、自分が「楽しい」と感じてはじめてできることだと肝に銘じてください。いい意味で自己中心的であることが、あなたにとっても会社にとっても価値を生むのです。

世界のトップは「楽しむ」「遊ぶ」の大切さを強調

与えられたつまらない仕事は、まさにあなたを拘束する鎖です。その鎖には、自分が楽しめる仕事にカスタマイズできる「魔法の鍵」がついています。

営業であれ、総務であれ、経理であれ、広報であれ、会社の中のありとあらゆる仕事は自分がもっと楽しめる「面白い仕事」にカスタマイズすることができます。どのようにカスタマイズするのかは、あなた自身が決められるのです。

仕事を楽しむということは、僕だけが主張しているわけではありません。世界的に有名なデザイン会社IDEOのCEOティム・ブラウンは言いました。

「仕事は制約のある遊びである」。

好業績を続けるサウスウエスト航空の指針には「何事も楽しんでやらなければ、まず成功しない」と書いてあるそうです。

エッセンシャル思考』(かんき出版)でベストセラー作家になったグレッグ・マキューンも、著書の1章分をまるごと使い、「遊びは、視野を広げ、ストレスを軽減し、創造性と探求心の源となる」と遊びの大切さを主張しています。

Googleやピクサーなどの先進的な企業は、軍隊的な管理統制から、創造性を育む組織マネジメントへの転換を推奨しています。

猪原祥博『会社員3.0』(サンマーク出版)

世界のトップを走る人たちは、仕事を楽しむ大切さに気づいているのです。

「お金をもらっているのだから、つまらなくても我慢してやり遂げる」という考えは、誰のためにもなりません。

現在の仕事が「つまらない」と感じている方は、ぜひカスタマイズの扉を開けてみてください。まずは、今より少しは面白いと感じるレベル感でも大丈夫です。すぐには見つからないかもしれませんが、必ずカスタマイズの扉は存在し、あなたはその扉を開けられるのです。

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