“デジタル後進国”日本にもチャンスがある

それはわが国企業のビジネスチャンスになりうる。かつてわが国では、ソニーの“ウォークマン”のように世界の人々の生き方を変えたヒット商品が生み出された。ウェブ3.0への移行が加速する環境下、わが国企業に期待したいのは新しい高付加価値の最終製品を生み出し、世界の人々の新しい生き方を支えることだ。世界的な景気後退懸念が高まるなど先行きは楽観できない。

そうした状況にもかかわらず、ウェブ3.0時代の到来を念頭に、新しいモノを創造しようとする企業も出始めた。マイクロソフトはリストラを強化しつつクラウドやAIなど先端技術の強化を優先している。先行きの厳しさが懸念される中、本邦企業がこれまでに蓄積してきた力を発揮して新しい製品を実現できるか否かは、わが国経済の展開にかなりのインパクトを与える。それができないと、わが国のデジタル技術の遅れはより深刻となるだろう。

関連記事
IT人材が必要なのに、GAFAより待遇が悪い…文系社員に頼ってきた銀行業界をこれから待ち受ける地獄
世界最大手の台湾TSMCが、半導体の新工場建設を「中国ではなく、日本やアメリカ」で検討するワケ
GAFAMの無料サービスを使い続けると人はどうなるか…「エリートと貧民しかいない社会」が現実味を帯びるワケ
「上司はムダな存在でしかない」と思っていたが…管理職を全廃したグーグルがたった1年で元に戻した理由
東京随一の"セレブ通り"を走る富裕層が「テスラやレクサス」を選ばないワケ【2021下半期BEST5】