パロディーとして創設された「イグ・ノーベル賞」
イグ・ノーベル賞
日本は受賞大国!
イグ・ノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーで、1991年に創設された。「下品な」を意味する英語イグノーブルと、ノーベル賞のノーベルをかけた名前の賞である。「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」や、「真似ができない、真似してはいけない」業績に対して与えられている。
本家ノーベル賞とは違い、故人も対象となる。科学的な研究が多いが、それだけではなく、科学としては一笑に付されるようなニセ科学的なものも受賞することがある。イグ・ノーベル賞は、毎年10人程度に授与されている。受賞者は10月にハーバード大学講堂で行われる授賞式に招待され、会場を埋めた1200人の聴衆から、盛大な拍手と紙飛行機による温かい歓迎を受ける。
受賞者を選考しているのはイグ・ノーベル賞委員会で、委員会のメンバーには、『ユーモア科学研究ジャーナル』誌の編集者たちをはじめ、多数の科学者、ジャーナリスト、そのほか国籍も分野も経歴も多岐にわたる専門家がいるが、メンバーが一同に会することはない。イグ・ノーベル賞は誰でも申請が可能で、委員会は毎年、数千の推薦状を受け取るのだ。
スピーチの制限時間を過ぎると…
受賞者には科学者が多く、受賞の辞退もできるが、辞退した人は数少ない。授賞式のスピーチでは、1999年から60秒の制限時間が過ぎると、ミス・スウィーティー・プーと呼ばれる進行役のかわいらしい8歳の少女が登場して、「もうやめて、飽きちゃった。もうやめて、飽きちゃった。もうやめて、飽きちゃった。」と連呼するようになった。この効果は抜群で、式の時間が40%も短縮された。
受賞者の所属国は英国が多いが、日本も受賞大国である。ウィキペディアに「イグ・ノーベル賞日本人受賞者の一覧」がまとめられている。