海外SNSユーザーの引っ越し先

報道によると、Twitterの買収から1週間で、デイリーユーザー数は20%以上成長し、史上最高に達した。Twitterが話題となることが多かったため、久しぶりにログインしたユーザーが多かったのかもしれない。

反面、Twitterのアカウント数は削除、停止処分などにより100万件以上減少したとも言われている。同時に、海外ではすでにユーザー離れが報道されている。

グレイズ・アナトミー』『ブリジャートン家』プロデューサーのションダ・ライムズ氏、シンガーソングライターのサラ・バレリス氏やトニー・ブラクストン氏、俳優件映画監督のケン・オリン氏などが、買収をきっかけにTwitterをやめると宣言。

Twitterを離れたユーザーたちはMastodon(マストドン)やDiscordに移っているようだ。作家のヒュー・ライアン氏はSNSをマストドンに移行したと表明。コメディアンのヨレンタ・グリーンバーグ氏も、マストドンやDiscordをチェックすると言っている。

日本でも徐々に不安の声が高まりつつあり、「Twitter終了か」「次はどこに移るか」などの話題があがっている。

写真=iStock.com/hapabapa
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支払ってまで使いたいユーザーはいるのか

Twitterは噂通り有料化するのだろうか。かつては「無料で使わせてもらって申し訳ない。むしろTwitterに課金したい」というユーザーもいたが、どれくらいが実際に課金をするのか。少なくとも、広告収入を補うほどの収益は難しいと思わざるを得ない。

情報収集や拡散に強いTwitterは、災害時に活用できるとあり、自治体や政府なども活用してきた背景がある。Twitterのみでつながっている人がいるユーザーも多いだろう。それを考えると、ユーザーが今すぐにTwitterをやめて離れていくとは考えづらく、様子見をしているところだろう。

マスク氏は11月21日の全社会議で「Twitterは米国中心のように見えるかもしれないが、どちらかといえば日本中心だ」と語ったと報道された。日本と米国では約3倍の人口差があるにも関わらず、日々のアクティブユーザー数はほぼ同じだという。

ガイアックス ソーシャルメディアラボのまとめによると、日本のTwitter月間利用者は4500万人に達しており、Instagram(3300万人)やFacebook(2600万人)、TikTok(1700万人)を引き離している。

しかし日本のユーザーもTwitterに強くこだわる理由はなく、より居心地の良いSNSへと完全に移ってしまう可能性も十分にある。

問題だらけのTwitterだが、買収を機に本当に信頼され、かつ自由な言論空間として機能するのか。それとも、マスク氏に引っ掻き回されて終わってしまうのか。今後の動向から目が離せない。

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