日本人の回数は世界平均の半分以下

もともと、日本人のセックスの回数は世界的にみてもたいへん少ないというのは、皆さんもよく耳にしていることと思います。

イギリスのコンドームメーカーのDurex社が行った「グローバルセックスサーベイ」(2005年)によると、日本人が1年間に行う平均性交回数は45回。およそ8日に1回でした。これは、調査対象41カ国中最低で、しかも世界平均は年に103回(およそ週2回)ですから、その半分以下という結果です。

しかも、その傾向は、妊娠を目指しているカップルでも同様です。

女性向け健康情報サイト「ルナルナ」が2015年に行った調査では、妊活中のセックスの回数で「月3~4回」と解答した夫婦が36.9%と最も多く、次いで「月5~6回」が21.6%、「月1~2回」が21.5%、「月7回以上」が17.7%でした。

妊娠のためには週2回、月8~9回以上は“したい”

日本産科婦人科学会では、不妊症の定義を「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交しているにもかかわらず、一定期間(1年間)妊娠しないもの」と定義しています。

性交の回数については定義されていませんが、世界平均で考えれば週に2回、月に8~9回のセックスをしていなければ、「妊娠に向けてのセックスをしている」ことにはならないということになります。

ところが実際には、妊活カップルの8割がそれに足りていないという結果でした。

つまり、本当に夫、妻が不妊症かどうか判断をするのに十分なセックスの回数をしていない──“はてなマーク付き”の不妊症夫婦が多数存在しているということです。

「週3回以上」で、半年後約半数の夫婦が妊娠できる

1953年に出版された『日本人の性生活』(篠崎信男著、文芸出版社)によると、当時の子どもの数は平均2.6人。そして、新婚カップルのセックスの回数は週平均3.9回でした。

だいたい1日おきにセックスをして、子どもが2~3人いるというのが、「平均的な家庭」だったのです。