その秘密は消化管のメカニズムにあった

この驚異的な効果の背景には、消化管の働き方が関係している。わかりやすいように、胃をキッチンのシンクに、小腸をその下につながる排水管にたとえて考えてみよう。

食べたものはすべてシンクに入って、排水管へと流れていき、そこで分解されて血流に吸収される。平均して毎分約3キロカロリーの食物が、シンクから排水管へと滴るように流れていく(このプロセスを「胃内容排出」という)。

ジェシー・インチャウスペ『人生が変わる 血糖値コントロール大全』(かんき出版)

もしデンプンや糖が最初に胃に入ったら、すぐに小腸にたどりつく。そして小腸でグルコース分子に分解されるので、またたく間に血流に入る。これが血糖値スパイクを引き起こすのだ。炭水化物をたくさん食べるほど、また、速く食べるほど、大量のグルコースが現れて、大きな血糖値スパイクが起こる。

たとえば、お皿にパスタと野菜(ブロッコリーにする? わたしの大好物だ)がのっていて、先にパスタを食べてからブロッコリーを食べるとしよう。パスタはデンプンだから、すばやく消化されてグルコースになる。そのあいだブロッコリーは、パスタの上に「のったまま」排水管へたどりつくのを待っている。

反対に、最初に野菜を食べ、次に炭水化物を食べると、まったく違うことが起こる。まず、ブロッコリーから食べはじめよう。ブロッコリーは野菜だ。野菜にはたくさんの食物繊維が含まれている。食物繊維は消化管に入ってもグルコースに分解されない。かわりに、そのままでゆっくりとシンクから排水管へ……そして下水へと通り抜けていく。