熟慮のうえ接種するかどうかを決めてほしい

これは戦時中の「大本営発表」に似ていないでしょうか。ワクチン後症候群の実態がほとんどメディアに取り上げられないのは、まるで言論統制があるかのようです。しかし、自分と家族の身を守るためには、多様な情報に触れ自分の頭で考えることが何よりも重要です。

たとえば新型コロナワクチンの5歳から11歳児への接種比率を見てみましょう。

読売新聞が22年8月初めに行ったアンケート調査では、新型コロナワクチンの子供への接種率は、東北地方は軒並み30%以上なのに対し近畿地方は10%程度にとどまります。近畿地方では「大本営発表」以外の情報に触れる機会が相対的に多いからではないか、と私は推測しています。

ワクチン後症候群で短期記憶が障害された大学生は「リモートで授業を聞いても、勉強をしても、すぐに忘れてしまう。このままでは中退せざるをえない」という不安を訴えました。

接種の翌日から学校に行けなくなったという小学生は、1カ月間入院しても医者からは「原因不明」としか言われなかったそうです。診察中にその子の目から涙が溢れてきたのを見て、私ももらい泣きしてしまいました。

ワクチンを接種したために学校に行けなくなった小学生、中学生、高校生、大学生は、これからの人生をどう生きるのでしょうか。「もう、死にたいです」と泣く親子に、どう声をかければいいのでしょうか。

ワクチン後症候群の深刻さは、自分や家族が被害者になって初めてわかるものです。だからテレビや専門家を妄信するのではなく、「自分の体は自分で守る」という意識を持ち、一人ひとりが自分の体質を考え、熟慮のうえ接種するかどうかを決めてほしいと思います。

(構成=久保田正志 写真=AFP=時事、時事通信フォト)
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