マウンティングしてくる人は非常に不安定

さらに、「マウンティング」も自律神経を整えるためには避けたい行動の一つです。

自慢や批判、あざけり、侮蔑は、他人をおとしめることで自分が優れていると思い込むための確認作業です。他人にやたらとおせっかいを焼いたり、アドバイスをしたがったりするのも、親切心ではなくマウンティングの一種である場合がほとんどでしょう。

何かとマウントを取りたがる人は、一見すると自信過剰なタイプに見えます。しかし、実際は「認められたいのに、認められない」という承認欲求をこじらせてしまい、不安定ゆえに攻撃的になっている状態にあるのです。

こうしたマウンティング合戦は、流動性が低く、抑圧されたコミュニティでよく見受けられます。

狭いコミュニティの中で少しでも優位に立って安心を得たい、優越感を得ることで不安を打ち消したい……。

自己肯定感が低く、不安な気持ちにられている人ほど、マウンティングや攻撃をしたがるものです。

この原則を覚えておくと、マウントを取られるような事態になっても「ああ、この人は不安で仕方ないんだな」と思えるため、さほど悩まずに済むでしょう。

悪口・愚痴はコスパが悪い

悪口や愚痴、マウンティングには依存性があります。

つまり、言えば言うほど、もっと言いたくなってしまうのです。

悪口を言うという行為は、その相手にとらわれている状態です。そして悪口は感情を言葉に換えて口に出した瞬間から、自律神経を大きく乱してしまいます。

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嫌いな人、苦手な人、「自分より下だ」と思い込んでいる相手のために、人生の貴重な時間と感情を費やし、自律神経を乱している。それが悪口を言っているときの状態です。

また、悪口やマウンティングは一人では成立しません。そこには必ず第三者の「聞き手」がいるはずです。誰かをジャッジしたりマウントを取ったりしているとき、その人の目にあなたはどう映っていると思いますか?

長い目で見れば、悪口をき散らしている人のほうがより多くのストレスを抱え、人生に不満を抱いています。

私は人間関係のストレスを減らすための有効な手段として、「他人の評価を口にしない」ことを大切にしています。

誰かの能力や容姿、性格のよし悪し、バックグラウンドを安易にジャッジしない。

そうした話題で同意を求められても、「へえ、そうなんですか」「私はよくわかりませんが」というスタンスを貫く。これは自律神経を整えていく上で、最高の対応法の一つです。

もちろん、心から素晴らしいと思った対応を褒めることや、理不尽な対応に毅然きぜんとした態度で怒りを表明すべき場面もあります。それは悪口やマウンティングとはまったくの別物です。

SNSの炎上騒動にしょっちゅう首を突っ込んでは、悪口や愚痴をだらだらと述べ立てる。こうした目先のストレス解消のための悪口は、長い目で見ると人生を損なっていると心得ておきましょう。