成果配分などでやる気が一段アップ

パート自ら考案した料理見本。

そうしたパートのモチベーションアップとともに、彼女たちの知恵を共有する仕掛けもある。毎月一回開催されている「感動と笑顔の祭典」がそれだ。各店のパートナーが部門ごとにチームを組み、目的に向かって「PDCA」のサイクルを実践した結果を発表し、優秀なチームを表彰している。

このイベントを運営する人事部人材育成担当部長の滝口敦士氏は「06年5月からスタートし、もう50回近い。それ以前からQCサークルによる改善運動には取り組んできた。しかし、どうしても負の解消に目がいってしまい、前向きな成果には結びつかなかった。そこで、一店一店に素晴らしい事例があるのだから、その頑張りやノウハウを学び合って、共有化しようと考えた」と説明する。

ポップ1枚にもパートの知恵が活されている。

毎回、各地区から9チームが参加して、ベストメンバー賞1人、メンバー賞3人、チーム賞5チームを本部役員や店長らの投票で決める。この2月はレジの効率化、パートナー同士のコミュニケーションを円滑にし、顧客数を5%アップさせた“パートナーさん”がベストメンバー賞に選ばれた。

川野会長は「私も毎回出席しているが、パートナーさんたちが必死に頑張っていることや、顧客や会社のことを真剣に考えてくれていることがよくわかる。そして感極まって涙が止まらなくなる。私にとっては『感動と笑顔と涙の祭典』である」と目を細める。