ワイフ、ハズバンド以外の呼び方は?
確かに主人も旦那も、元々は自分が支えている目上の人に対する呼び方だ。つまり逆にいうと、妻である女性を下に見た、蔑視的な呼び方と言われても仕方がない部分がある。こうした言い方をするのに抵抗を感じ、「妻」「夫」、または「パートナー」というような、上下関係を一切排除した呼び方だけを使う若い日本人も出てきている。
実際、この座談会を放送しているInterFMのラジオ番組「Sensor」パーソナリティであるDJ Cartoonも、やはり新婚の妻に「奥さんではなくパートナーと呼んで」と言われたそうだ。
ちなみにアメリカには妻、夫に当たる言葉はワイフとハズバンドしかない。配偶者を呼ぶ時の言い換えとしては、「Better half(優れた片割れ=夫婦は2人でひとつという考えから)」「Significant other(大切な相手)」といった、妻や夫を尊重する表現を使うのが一般的だ。間違っても「愚妻」などとは言わない。言葉狩りだと片付けるのも簡単だが、長いこと使われてきた言葉からは、過去のしきたりや価値観が染み出している。それが今どんどん世界に知られているのもまた事実だ。
一連の炎上トピックは、座談会で結論が出るような問題ではないが、日本の外から俯瞰し、そして人権や平等など社会問題に敏感なアメリカZ世代だからこその視点は、他にはない興味深いものだったのではないかと思う。皆さんはどう感じただろうか。
本稿は、東京のラジオ局Interfm「Sensor」内で放送された内容を記事として再編集した。公式サイトではアメリカZ世代の生の声がポッドキャストで聴けるので、ご興味のある方はぜひご覧いただきたい。