学校では教えないことを扱う

こうした陰謀論の行きつく先が人類滅亡である。『聖書』の終末預言からノストラダムスの大予言まで、やがて人類は大戦争によって滅ぶと語る。この世の終わり、富士山はもちろん、世界中の火山が噴火し、巨大地震が各地を襲う。彗星すいせいや小惑星が激突し、地球環境が一変。地軸が変化するポールシフトが起こり、人類は大混乱の中、恐怖のどん底に落とされる。恐怖心は猜疑さいぎを生み、やがて戦争を引き起こす。

三上丈晴『オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術』(学研プラス)

愚かな戦争によって人類が滅亡の淵に立たされた最後の瞬間、天からメシアが降臨する。それがキリスト教でいうイエス・キリストなのか、仏教の弥勒菩薩なのか、はたまたUFOに乗った異星人なのか。一説には、地球内部に存在する理想世界シャンバラから地底人が姿を現すという説もある。

と、このようにオカルトのすそ野は広い。魔法とUFOなど、一見するとまったく関係のない事象が、実は根底で深く結びついているのである。

およそ学校では教えることのない世界を扱うのが『ムー』なのである。したがって、『ムー』は、まぎれもなく「オカルト雑誌」なのだ。これは否定できない事実である。

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