日本外交はチェンジできるか

 では、次のオバマはどのタイプか? 少なくとも言えるのはブッシュ時代のアメリカはグローバルイシューズに手を広げすぎたということです。

アフガニスタン、イラク、イラン、シリア、イスラエル・パレスチナ問題、さらに北朝鮮、海賊、感染症、環境……。

オバマ政権は結果的に、それらを全体的に縮小していく流れの舵取りを求められるのではないでしょうか。

そのアメリカとは反対に、日本はもっと政治的にも外交的にも海外に積極的に“介入”すべきです。また、『国際紛争』でジョセフ・S・ナイ・ジュニアが、21世紀の国力はハードパワー(軍事力)とソフトパワーの組み合わせが重要だと指摘していますが、日本はソフトパワーにも磨きを入れていくことが必要でしょう。ソフトパワーとはアメリカでいえばハンバーガーやハリウッド映画で、日本ならジャパニメーションや漫画、Jファッション、Jポップス。こうした日本のカルチャーを支持する潜在的ニーズが世界中にたくさんある。魅力的なカルチャーのある“スマートパワー”は、新たな外交展開をする大いなる武器になるのです。