さて、これは割とむずかしい話をしたかもしれない。もしそう感じたなら、つぎの2点のみ、覚えて実践してほしい。

・「相手のペインはなにか?」だけでなく、「その相手の上にいる人のペインはなにか?」も考える
・両者のペインを一貫して考慮した問いを立てる

これが、【上位一貫性の法則】と呼ばれるものである。

ちなみに、これはすぐれた営業、コンサルタント、プランナーであれば、あまりに当然にやっていることだが、感覚的にやっていることも多い。したがって、こうやって言語化することで、再現性を上げられるのだ。

「最大の問い」はそのままでは大きすぎて解きにくい

私が思うに、ビジネスとは知的格闘技だ。いろんな技術を使い、1つずつ問題を倒していく。では、知的格闘技において、勝つための方法論はなにか? それは、大きな問題を小さく分解して1つずつ答えを出していくことだ。大きな問題を意識しながら、まず小さな問題に分解して、解く。そうすると、大きな問題が解けるのだ。

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これは、提案においても、基本となる考えだ。どうやって「目標」と「現状」のギャップを埋めるのか、という問題も、分解して考えればいい。つまり、先に紹介した

問いの立て方3つのフロー
①ペインを探す
②最大の問いを設定する
③問いを分解する

の③である。つまり、「問いを分解する」のだ。

どのように分解するかというと、②で設定した「最大の問い」を、小さく分解し、解きやすい粒度まで細かくするのだ。たとえば、「人はどうやって幸せに生きていけばいいのか?」という問いは、大きすぎて解くことがむずかしい。

一方で、この問いを、「今日1日ご機嫌に生きるには、どうすればいいのか?」「明日もそれを続けるには、どうすればいいか?」という粒度に分解すれば、解ける可能性はぐっと上がる。こういうことだ。このとき役に立つのが、【セントラル・サブの法則】だ。

【セントラル・サブの法則】は、「セントラルクエスチョンを立てる→サブクエスチョンに分解する」の2段階で進める。

「また新しい法則か……」と思うかもしれない。そして、いまから私が話す内容は、かなり上級者向けである。だが、だからこそ、得られるリターンは大きい。がんばろう。