ビールの反撃は2026年から始まる

さて、30年前に当時のビール業界の偉い人たちが蒔いた3つの滅びの種ですが、5年後にはようやく滅びのトレンドが止まりそうです。2026年に酒税法が改正されて、30年かけて形成された業界のゆがみが消滅するからです。

この年、ビール、発泡酒、新ジャンルの酒税がようやく一本化されます。ビールの酒税が下がり、発泡酒、新ジャンルが上がるのです。同時にチューハイやワインも新ジャンルほどではありませんが、酒税が上がります。

ざっくりいえば今、350ml缶だとビールはチューハイよりも42円酒税が高いのですが、その差が2026年には20円弱になるのです。コンビニでは缶ビールが198円、ストロング缶が162円となり両者はあまり価格が変わらなくなります。当然ですが飲食店でもビールとチューハイ、ハイボールはそれほど価格が変わらないメニューに変わることになるでしょう。

若者がビールのおいしさに気づくのはこの年からではないでしょうか。2026年、30代上司が、

「おい、ビールなんてまずいものよく飲めるな?」

と新入社員をからかうと、

「でも先輩、ビールって超やばくないですか?」

と答える日が、必ずやってくる。ビールの反撃はこの2026年から。今のうちに工場建て始めたらどうでしょう?

関連記事
「ワイン離れが止まらない」フランス人がワインの代わりに飲み始めたもの【2021上半期BEST5】
「特製なら1000円以上も仕方ない」そう思わせる"全部入りラーメン"を始めたのはどこの店か
「なぜ成功した芸能人は焼肉店を開くのか」外食コンサルが読み解く"魅力のカラクリ"
「家計はじわじわ苦しさを増す」値上げはいつまで続くのか…経営コンサルが予想する"残酷すぎる未来"
「添加物たっぷりの食事はリスク大」カップ麺や加工肉に潜む"老化加速物質"の正体