ネクタイから歯ブラシまで、すべてコンビニで調達
そんな真栄田さんと非常によく似たタイプの方を知っています。
缶コーヒーを1日10缶コンビニに買いに行くツワモノが、IT企業に勤める進藤登さん(仮名/30歳)。会社のビルの中にコンビニがある利便性から缶コーヒーだけでなく、ネクタイ、靴下、シャンプー、歯ブラシといった生活用品もすべてコンビニで調達します。マイボトルに飲み物を入れてくるエコ志向の高い20代の年下社員からは「めちゃくちゃ白い目で見られてます」と苦笑いで話していました。
進藤さんの年収は600万円なので、手取りにすると月40万円ほど。彼も未婚なので自由になるお金は多いですが、やはり貯金は20万円ほどです。
真栄田さんと進藤さんの共通点は、高い年収にもかかわらず貯金がほとんどないところ。そして2人の貯金の少なさをもたらしている元凶が、「無意識の出費」です。
その場しのぎの「無計画な出費」が多い
彼らの辞書に「節約」という文字はありません。かといって、ものすごく好きなものに投資しているかといえばそうでもなく、ただただ、その場を楽に済ませるためだけの無計画な出費が非常に多いのです。
真栄田さんも進藤さんも格安スマホにはまったく興味がないので、キャリア携帯で月2万円ほど携帯代にかかっていますし、冷暖房をつけっぱなしにして会社に行くこともあるらしく、光熱費は2、3万と、ひとり暮らしとは思えない金額をたたき出しています(褒めてません!)。
2人とも都心の一等地に暮らしており、家賃は毎月10万円以上。駅から徒歩10分以内の好立地ですが、タクシーを月何度も使ってしまう点も同じ。そして進藤さんは毎日3000円以上コンビニで買い物をし、真栄田さんはスタバ代だけで月4万円という浪費をしています。
そんな2人ですから、私のもとに自主的に相談に来たわけもなく、たまたま友人の付き添いで来た際に「無意識の出費」が白日の下にさらされたのでした。