一生懸命節約しているのに、お金が貯まらない。そんな人には貧乏神が住みついている可能性があります。ファイナンシャルプランナーの藤川太さんは「頑張っているのにお金が貯まらない人と、無理なく貯金が増えていく人では、手をつける節約項目に大きな違いがある」といいます――。
通帳を見て悩む夫婦
写真=iStock.com/takasuu
※写真はイメージです

お金持ちが好んで実行する節約は努力の必要なし

家計見直しの相談を受けていると「がんばっているのにお金が貯まらない」と悩んでいる相談者によく出会います。食品やトイレットペーパーなどは1円でも安いものを求めて、スーパーマーケットをはしごしています。「家族のために自分ががんばらなくては」と一生懸命に努力しているのです。

こうした家計を実際に診断してみると、固定費の塊になっていることが少なくありません。固定費とは、毎月決まって口座から引き落とされていく費用で、住宅ローンや教育費、通信費などです。努力しているのにお金が貯まらない家計の多くは、金額の大きい固定費には目を向けず、日々の食費など細かいところばかり気にしているのです。

食費など、やりくりによって支出金額が変わるものを「やりくり費」(変動費)と呼んでいますが、この部分で節約をがんばろうとすると、精神論に陥りがちです。「食費を節約するために我慢しなくては」となるのです。

人は常に我慢を強いられていると疲れてしまいます。家族に不満が出て家族関係もギクシャクするでしょう。結果、夫婦喧嘩も絶えなくなります。「おまえが食費のやりくりが下手だから節約できないんだ!」と夫が言えば、「あなたのこづかいが多すぎるのよ!」と妻が反論して、泥沼状態になります。それでは何のために節約をしているのかわかりません。やりくり費の節約は簡単に取り組むことができるので、ついがんばってしまいがちですが、節約効果から考えると、合理的とは言えないのです。