※本稿は、船ヶ山哲『夏休みの1週間で308万円稼いだ小学生』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
日本の借金が膨れ上がる理由
ビジネスを大きくしていける人と一発稼いで終わってしまう人の差は、お金を流れとして捉えているか、それとも貯めることを目的としているか、になります。
貯めることがいけないというわけではありません。会社の中には、最低限の内部留保は必要ですし、キャッシュがなければ、いざという時に戦うことができません。
多少のキャッシュを手元に置くのはありですが、その預金額を上げていくのは、経営者としては失格です。
ビジネスは、経済の中心です。
その中心が貯めることに走れば、経済は滞り、動きを止めることになります。
だから「経済は回る」と表現されることはあっても、「経済を貯める」と言う人はいないのです。
そんなことをすれば、さらに国は借金を増やすことになります。
今や日本の借金は、1200兆円と言われ、国民一人当たり1000万円の負債を背負っています。
大きすぎて、理解の範疇を超えますが、それでも日本経済は破綻しないのかというと、個人で貯め込んだお金が、それ以上あるからです。その金額2000兆円です。
借金以上の膨大な国民の預貯金が日本を支えている
日本銀行の発表によると、年々増え続けていると言います。
それが故に、日本は危機的状況にあると言われつつも崩壊しないのは、国民の預貯金が下支えになっているからです。
「日本の借金は、1200兆円を超えたんだって」
「日本は潰れるかな?」
「潰れないよ。みんなのお金があるから」
「そうなんだ。でも、どうしてみんなのお金があるのに、借金はなくならないの?」
「みんなが貯め込むからだよ」
「貯めると、借金はなくならないの?」
「そうだよ」
「考えてみて、レムとリラとパパの3人が、それぞれ10万円ずつ持っていたとするでしょ」
「レムは、パパとリラのお店に、それぞれ5万円使って。パパは、リラのお店に5万円使ったとするよ」
「今手元にあるお金はいくら?」
「パパは10万円、リラは20万円、僕はゼロ」
「でもリラがお金を貯めて、この先、使わなかったら?」
「パパの10万円だけになるね」
「レムは、お金を使わなくていいの?」
「嫌。僕も使いたい」