ミシュランの星獲得点数は東京がダントツ1位
以上は衣食住の「住」の話でしたが、真に東京が突出してすごいのは「食」です。
世界の都市ミシュランの星獲得数ランキング(2019年度版)を見ると、東京はダントツの1位で、2位のパリの2倍以上の星獲得店があることが分かります。
もちろん、これも一つのランキングに過ぎませんが、これを見ると世界で最もグルメな都市は東京であると欧米人が判断していることが分かります。しかも、欧米先進国には1人一食5万円くらいする高級レストランがたくさんありますが、東京にもそうしたレストランはあるものの、銀座の高級寿司店に行っても1人一食2、3万円程度で、欧米先進国に比べると「最高級」であっても「リーズナブル」なところが重要なポイントです。ちなみに、「食べログ」で1人当たり8万円以上かかるレストランを「東京」で検索すると18件出てきますが(2021年5月時点)、NYにはもっとたくさんあります。
数百円でしっかり食事ができる環境は世界で珍しい
また、「最高級」のレストランに限らず、東京の食のレベルは世界で最も平均値が高いことも間違いないとこれまで世界各国に足を運んできた私は思いますし、海外出張の多いビジネスパーソンの多くは賛同してくれると思います。
数百円で食事ができる牛丼屋、ハンバーガーショップをはじめとしたファストフード店は、都内のどの駅前にも大抵あります。日高屋、幸楽苑、リンガーハット、サイゼリヤといったチェーン店やファミレスもたくさんあり、おおむね1000円以内でしっかりした食事をとることが可能です。鳥貴族など居酒屋も2000〜4000円程度である程度美味しい食事が食べられますし、コロナ前には新宿ゴールデン街に欧米人があれだけ集まっていたのも、安さと美味しさと雰囲気を併せ持っているお店が多いからでしょう。
ちなみに、東京でラーメンを食べると、おおむね800〜1000円程度です。「昔に比べるとずいぶん高くなった」と言う人も多いのですが、NYではラーメン1杯が1500〜2000円くらいするにもかかわらず、現地の人からは「コスパが悪い」という感想はあまり出ません。事実、NY、LA、パリの人にラーメンの話をしたら、「東京ではそんな金額で食べられるのか!」と驚かれます。欧米先進国の大都市に限って言えば、たった数百円でこのレベルの食事がとれる状況は、かなりレアなのです。