頭の中にたまるノイズを定期的に「抜く」

ノイズを予防しようという強い意識を持って環境をつくっても、これだけ情報過多の時代には限界があることも現実です。スマホやテレビの画面、果ては電車の中の車内ディスプレイからだってあらゆる情報が染み出してくるからです。

いま抱えている案件とは全く関連もなく、使えそうにもない「どうでもよい情報」が自然と頭にはインプットされてきます。

さらに、シンプルにロジックが完成したのにノイズが頭にたくさん残っていて、「やっぱり他の情報ももっと入れた方がいいかな」とアウトプットの際に盛り込みすぎて中心軸がボケてしまう。

このような状況に陥らないようにするには、どうすればよいでしょうか?

写真=iStock.com/tadamichi
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究極的な私の結論はシンプルです。

最後は、定期的にノイズを自分の中から「抜く」ための“解毒”時間を持つことです。

情報を断ち切り、その代わりに一人になって「自分の頭の中を整え、自分の内側と向き合う時間」を持つのです。先ほどお話ししたビル・ゲイツ氏の「Think week(考える週)」と発想は同じですね。

週1回、8時間はスマホもPCも見ない

私が習慣にしていることは、「週に1日だけ情報に触れない長めの時間を持つこと」と「毎日10分だけ情報を断ち切りノートを開くこと」の2階建てです。

以前、『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム・青木厚著)という本がベストセラーになりました。簡単に言うと、「食べ過ぎはよくないから半日断食すれば健康によい」といった内容の本です。

これを読んで実践してみたら身体が軽やかで毎日心地よく動けるので、「情報活用にも同じ『半日断食理論』を応用してみたらどうなるだろう?」という仮説のもとに試してみました。

起きている時間が16時間だとすれば、半日は8時間になります。週に1日だけ、朝9時から夕方5時までの間だけ、スマホ、テレビ、PCなど一切の情報を断ち切ります。

仕事は、可能な限り手書きのノートを使うなどデジタル情報を断ち切ります。アナログ情報だから良質というわけではありませんが、デジタル情報に比べて量は圧倒的に制限されます。

はじめは月曜日に情報断食の日を設定したのですが、月曜日はメールの返信他仕事量が多く、さすがに現実的ではありませんでした。

そこで、週末の休みに入る前の金曜日にリセットするつもりで時間設定をしました。

人によっては、ノー残業DAYが水曜日だからとそこに合わせて週半ばの水曜日に設定するなどもよいでしょう。