ノイズから逃れるイタリア発の時間管理術
時間ができるとついスマホを手にしていたという経験がありませんか?
しかも、仕事とは関係がない情報が一度でも表示されたら最後。広告、関連リンク、おすすめサイトなど次々にネットからの情報があなたを追いかけてきます。そうこうしているうちに時間は過ぎ、頭の中もノイズまみれに。
実はこれ、“ノイズ断ち”が習慣化する前の私の姿です。
強い意識を持ち、ノイズを「予防する」方法を持たなければ、あなたもかつての私のようになってしまいます。ここでは、ノイズから逃れる予防策についてお話をしていきます。
ノイズをどう取り除くかの前に、はじめから「予防」ができないものか。
問題意識を持った私は1つの方法に行き着きました。それは、「ポモドーロ法」を応用した方法です。
これは、1980年代にフランシスコ・チリッロ氏が開発した方法で、ポモドーロはイタリア語でトマトを意味し、「トマト型のキッチンタイマーを使った時間管理術」が名前の元です。
「25分作業+5分間休憩」を1サイクルとして1日のうちに複数回まわしていく方法。この組み合わせが最も集中でき成果が上がるというのです。
私は、ポモドーロ法を応用して「インプット⇒整理⇒アウトプット」の順で仕事を高速回転させます。
休憩を除けば、1つのテーマについて「正味75分間」が「情報活用時間」というわけです。
1つの作業時間を25分に制限するワケ
「1つの作業にたった25分しか使えないの?」と思ったかもしれませんね。たしかに、25分という時間はとても短いですし、インプットをやりきれないことも多いです。
ただ、あえてそこでいったん打ち切ることでノイズが入り込むのを防ぎ、手元にある情報から最大限アウトプットにつなげるにはどうすればよいか考えます。もしどうしても時間が足りない場合は、2サイクル目に不足箇所をやる算段です。
そうでなければ、インプットからアウトプットまでのどこかで過剰に時間を費やしてしまい、ノイズが入り込む隙を与えてしまいます。
ノイズを予防するために「時間に制限」を設けるという考え方です。
時間制限を設けるメリットは3つあります。
「①集中力が発揮される、②重要なことに的を絞れる、③効率が上がる」ことです。
1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソン氏は「人はどれだけたくさん時間が与えられたとしても、あればあるだけ使ってしまう」という「パーキンソンの法則」を提唱しました。
つまり、意図的に制限をつけなければ、ダラダラと時間を膨張させてしまい、ノイズが入り込む隙間ができてしまうというわけです。