イラストに癒やされながら、モヤモヤを吹き飛ばす

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位はシリーズ累計30万部を突破し、「メンタル本大賞2021」で大賞に選ばれた『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』でした。

Jam『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(名越康文監修・サンクチュアリ出版)

「どうしてあの人、あんなこと言うんだろう……」と、苦手な相手のことをずっと考え続けてモヤモヤしてしまうことはないでしょうか。そんなときは、「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ」と言ってみましょう。なんだか笑えて、気持ちが少し楽になるはずです。

本書は、Twitterで累計50万以上リツイートされて話題になったマンガ「パフェねこシリーズ」から生まれた、日常のあらゆるモヤモヤを軽くしてくれるヒントが詰まった一冊です。

頑張っているのに感謝されない、仕事ができない自分に落ち込む、幸せそうな人のSNS投稿に嫉妬してしまう……そんなあなたは、ぜひ本書を手に取ってみてください。パフェねこのゆるいイラストに癒やされながら、モヤモヤを吹き飛ばすことができるはずです。

自分のことも相手のことも話さない「会話術」

第10位の『会って、話すこと。』にもご注目ください。

田中泰延『会って、話すこと。』(ダイヤモンド社)

2019年、初の著書『読みたいことを、書けばいい。』がベストセラーとなった田中泰延さん。2作目となる本書のテーマは「話すこと」です。

田中さんが本書で提唱するのは、自分のことも相手のことも話さない会話術。外部のことを話し、ボケにボケを重ね、ツッコミはしません。この提案は、多くの方にとって、非常に新鮮に感じられるのではないでしょうか。

「外部のことを話すって、どういうこと?」と思う方も多いはず。本書で挙げられている例は、窓があったら外に目をやり、二人で空を見上げながら「今日の雲は大きいですね」と確認し合えばよいというもの。

といっても、ただ見たことを描写しているだけでは話が続きません。そこからは「あれ、入道雲っていうじゃないですか。入道ってお坊さんとか、坊主頭のことなんですよね」などと、自分の知っていることを話せばOKなのだそう。相手も知っていることを披露してくれれば話が広がるし、何も知らなければスマホで検索して、話題を展開させていけばいいのです。

日々当たり前にしている「会って、話すこと」について、立ち止まって考えさせてくれる一冊です。