毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、10月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する——。
第1位:『説明の一流、二流、三流』(桐生稔著、明日香出版社)
第2位:『神・時間術』(樺沢紫苑著、大和書房)
第3位:『今日がもっと楽しくなる行動最適化大全』(樺沢紫苑著、KADOKAWA)
第4位:『アフターコロナのニュービジネス大全』(原田曜平/小祝誉士夫著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第5位:『自己肯定感のコツ』(植西聰著、自由国民社)
第6位:『いちいち悩まなくなる 口ぐせリセット』(大嶋信頼著、大和書房)
第7位:『がんばらない戦略』(川下和彦/たむらようこ著、アスコム)
第8位:『気くばりがうまい人のものの言い方』(山﨑武也著、三笠書房)
第9位:『「会社がしんどい」をなくす本』(奥田弘美著、日経BP)
第10位:『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』(横山光昭著、アスコム)
第11位:『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(根本裕幸著、フォレスト出版)
第12位:『同調圧力の正体』(太田肇著、PHP研究所)
第13位:『サーバント・リーダー』(ジェームズ・ハンター著、髙山祥子訳、海と月社)
第14位:『脱!残念な考え方』(幸本陽平著、自由国民社)
第15位:『超ライティング大全』(東香名子著、プレジデント社)
第16位:『9割の社会問題はビジネスで解決できる』(田口一成著、PHP研究所)
第17位:『精神科医が教える 病気を治す感情コントロール術』(樺沢紫苑著、あさ出版)
第18位:『「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない』(坪田信貴著、SBクリエイティブ)
第19位:『モヤる言葉、ヤバイ人』(アルテイシア著、大和書房)
第20位:『世界で活躍する人の小さな習慣』(石倉洋子著、日本経済新聞出版社)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2021年10月の閲覧数ランキング

「モレなく、ダブりなく」話すのは二流

今月の第1位は、『説明の一流、二流、三流』でした。

桐生稔著『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)
桐生稔著『説明の一流、二流、三流』(明日香出版社)

多くのビジネスパーソンにとって、「説明」を一度もしない日はほとんどないでしょう。会議や商談からちょっとした報告・連絡・相談まで、私たちにはあらゆるシーンで説明力が求められます。

説明力を鍛えたいなら、45の項目に分けて「三流」「二流」「一流」の説明を提示してくれる本書をおすすめします。

例えば、話を整理するとき。「モレなく、ダブりなく話す」のが理想だと考えている人もいるでしょう。しかし著者は、そのように話を整理するのは「二流」だと断言します。

なぜなら、説明において「モレなく、ダブりなく」は必ずしも必要ではないから。レストランでおすすめのワインを聞いたとき、店員さんが棚のワインを隅から隅まで説明しようとしたら、「そこまで求めてないんだけど」と思うでしょう。

わかりやすく伝えるにあたって、モレなくダブりなく整理することは必要です。しかしもっと大事なのは、一番伝えたい部分にフォーカスすること。「説明時間が10秒しかなかったとしたら……」「1行で説明するとしたら……」と考えて、伝えるべきことを精査しましょう。

本書で紹介される内容は、リモート会議やテキストでのコミュニケーションでも有効なものばかり。「説明の一流」をめざして、ぜひ手に取ってみていただければと思います。