候補者が資金不足というトホホな問題も
立憲の役員室長、大串博志衆院議員は2017年、希望の党時代も代表選に出馬した。今回もその実績から「代表選に」との声があがる。また元国交相の馬淵澄夫衆院議員も出馬に意欲を見せている。
しかし、他の候補者たちはまだ出馬表明していない。立憲幹部はなかなか候補者が出ない理由として「資金」の問題だという。今回は国会議員、地方票、党員票、フルスペックの代表選となる。立民の党員数は約10万人とされる。候補として名前があがっている立憲の衆院議員はこう内情を話す。
「党員の名簿などがあれば、代表選に出馬したいのですが……。党員の皆様に支援を訴える郵便を出すのが通例。10万人にはがきを出しただけで500万円以上、かかります。当然、それ以外の経費だってかかる。衆院選が終わったばかりでとてもとても……」
自民党閣僚経験者や旧民主党議員の公設秘書を務めた、政治評論家の藤川晋之助氏はこう話す。
「自民党は代表選になれば、いろいろな意見でぶつかっても最後はまとまる。立憲を見ると同じ党なのに、互いの相手を敵視して、つぶすことで必死になり、旧民主党と変わらない内ゲバ体質です。その象徴が小沢か反小沢かで分裂し、失敗した。今回の代表選でも同じ失敗を繰り返しているように思えます。本当に政権を奪う気持ちが党としてあるなら、誰が代表にふさわしいか、見えてくるはずです」
(AERAdot.編集部 今西憲之)