日本もまったく同じ状況を迎えている
一時、歓迎されたドイツのフリゲート艦のインド太平洋地区への派遣も、よく聞いてみると1993年建造の船で、しかも、航行は商業航路のみ。中国が領有を主張している島々には近寄らず、台湾海峡も避けるというから、中国に対する気の遣いようは大変なものだ。それどころか、メルケル氏のたっての要望で上海への寄港も検討していたが、それは中国に断られたという。
いずれにせよドイツの新政府の悩みの種は、どうすれば米国の地雷を踏まずに、中国とうまく商売を続けられるかだ。サプライチェーンにおける中国依存を減らすことも考えているというが、環境汚染に直結しそうな金属の製錬などを自国で行うのは至難の業だ。コストも跳ね上がる。そんな折、バイデン政権が対中政策を軟化させてくれているのは嬉しい誤算?
なお、いつも私の結論は同じになるが、日本の抱える中国依存問題もドイツのそれと瓜二つだ。一刻も早く、大切な産業を日本の手に取り戻せるよう、政府には最大の援助をしてほしい。