「自民党が変わらなければ、日本は良くならない」

自民党改革を掲げ、9月29日の総裁選で岸田首相と戦った党広報本部長の河野太郎氏(神奈川15区)は野党候補に大差で勝った。当選確実のニュースは早々と流れた。小選挙区で敗れ、比例復活を待つことになった甘利氏とは対照的だった。

自民党改革を目指す河野氏の人気は高い。自民党を支持する有権者が、自民党改革の必要性を強く感じているからだろう。

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沙鴎一歩は、10月23日付の記事「『野党に政権は任せられないが、自民党がこのままでは困る』有権者の棄権を招く政治の貧困さ」でこう書いた。

「衆院選で自民党は少々痛い目に遭って目を覚ますべきではないか。これまで日本を牽引してきた政党である。自浄作用に欠けるいまの自民党には改革が必要だ。自民党が変わらなければ、日本は良くならない」

この気持ちは強まるばかりである。

そもそも甘利氏を幹事長に起用したのは岸田首相だ。その意味で岸田首相には大きな責任がある。「政権選択選挙で与党が過半数を獲得できた」と喜んでいる場合ではない。

「長期政権の緩みに反省を求め、緊張感のある政治を」と読売社説

11月1日付の読売新聞の社説は「自民単独過半数 緊張感持ち政権の安定を図れ」との見出しを立て、こう書き出す。

「長期政権の緩みに反省を求め、緊張感のある政治を期待したい。それが今回示された民意であろう。岸田首相は政策の実行力を高め、難局を乗り切らねばならない」

「反省」と「緊張感」。岸田政権には安倍政権の弊害を強く反省し、緊張感を持って働いてほしい。甘利氏の辞任は大きなチャンスである。長老議員の意見に左右されることなく、党内幹部や閣僚に前向きな若手を多く採用して改革を断行すべきである。

岸田首相は自民党総裁選への出馬表明の際、「自民党の役員に若手を大胆に登用し、自民党を若返らせる」と語っていた。悪い体質から抜け出そうとしない自民党幹部への挑戦状だった。党内の改革を求める若手・中堅の議員の声に押され、自民党内で干されることも覚悟に立ち上がった。いま一度、あのときの強い決意を思い出してほしい。

読売社説は主張する。

「軍事・経済両面で台頭する中国は国際ルールを無視した行動が目立ち、米国など民主主義国との対立が深まっている」
「北朝鮮のミサイル発射や、中国による一方的な海洋進出により、日本の安全保障環境は一段と厳しくなっている。ミサイル攻撃に対する抑止力の強化について、早急に方針をまとめるべきだ」

岸田首相は外相の経験もある。対中国など国際社会の中での日本の役割をよく理解していると思う。