アップルの業績が好調だ。2020年9月期の営業利益は662億ドル(約7兆円)だった。ツイッターなどで「会計クイズ」を発信する福代和也さんは「アップルの売上高の半分はiPhoneの販売だが、実はiPhoneを1台も売らなくても黒字になる。そのビジネスモデルは決算書を読むだけでわかる」という――。(第2回)
写真=iStock.com/PhillDanze
※写真はイメージです

Apple、Facebook、Amazonのビジネスモデルの違い

皆さんはGAFAという単語をご存じですか?

世界を代表するトップIT企業、Google、Apple、Facebook、Amazonの頭文字を取ってGAFAと呼ばれています。様々なメディアでも取り上げられており、また、日常的にも各社のサービスを利用する機会が多いため、GAFAの商品やサービス自体はご存じの方も少なくないかと思います。

それでは、みなさんは各社がどのようなビジネスを行い収益を生み出しているかご存じですか?

iPhoneやMac等の商品名や、Facebook、Instagramと言ったサービス名は聞いたことがあるかもしれませんが、各社がどのように収益を生み出しているかは、意外と知らない方も多いはずです。

今回は、Apple、Facebook、Amazonの決算数値の比較から、各社のビジネスモデルの違いを解説すると共に、時価総額で世界トップクラスのAppleの最新決算を解説します。

2000年度のAppleの決算数値はどれか

それではクイズです。今から決算数値から企業のビジネスを予想し、どれがどの企業かを当ててみてください。

・Apple

iPhone、Mac、iPadでお馴染みのAppleです。GAFAの中でもメーカーとしての色が最も強い企業であり、収益の約8割が製品の販売収入で成り立っています。

・Facebook

FacebookやInstagramといった、SNSプラットフォームを運営するFacebook。収益の9割以上が広告収入で成り立ってます。

・Amazon

ECプラットフォームを運営するAmazon。売上の半分以上がECプラットフォームからの売上で成り立っており、GAFAの中でも小売業としての色が強い企業です。

それでは問題です。2020年度のAppleの決算数値は①~③のうちどれでしょう? 各社のビジネスなどをイメージしながら、どのような数字になるのかをぜひ考えてみてください。

図表=筆者作成