不正に関与したホテル従業員が局長に採用

冒頭の話にはもう一つ、続きがある。

藤田知也『郵政腐敗 日本型組織の失敗学』(光文社新書)

不正を働いた統括局長2人の経費処理に関与したホテルの従業員が、不正があった翌年の春から局長として採用されていたのだ。のちに処分される統括局長が受け持つ地区内の郵便局の局長である。

日本郵政の増田氏は、「処分された局長が採用に関わった事実は確認できず、適切な選考だったと日本郵便から報告を受けている」

と述べているが、額面どおりに受け取れるだろうか。

説明がつかないような「不都合な真実」を抱え込んだままでは、郵便局ブランドの信用を踏みにじるばかりの「腐敗の侵食」は止まらない。

※郵便局長会に関する情報は、筆者(fujitat2017[アットマーク]gmail.com)へお寄せください。

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