義父の介護と義母の胃がん

父親が亡くなって以降、一人暮らしになった70歳の母親が心配で、花田さんは毎晩、夕食後から22時ごろまで、隣町にある実家に母親の様子を見に行くようになった。

母親は骨粗鬆症のため腰が湾曲し始め、膝の関節痛などもあり、歩行に不安を感じていた花田さんは、通院時は必ず送迎するようにしていた。

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2008年10月のある日、79歳になった義父が仕事で車を運転していると、目の前が真っ暗に。「まずい」と思った義父は、すぐに車を安全なところに止めて症状が治まるのを待ち、病院を受診。検査を受けたところ、心筋梗塞をおこしていたとわかる。

総合病院を紹介された義父は、心臓の血管が細くなっており、細くなっている部分にステントをはめる手術を受け、定期的に通院することに。

2009年9月、検査でまた別の血管が細くなっているのが見つかり、その部分の血管を、足の血管と付け替える手術を受ける。術後退院した義父は、家業から完全にリタイアすると言い出した。

翌日から義父は、毎日口癖のように「しんどい」と言い、夫や花田さんが「一緒に仕事に行こう」と誘っても外出を嫌がり、家にいることが多くなる。明るく社交的だった義父が笑わなくなり、花田さんも夫も心配した。

2011年1月、義父の心臓血管外科の診察日に付き添った義母が、義父の主治医に「最近、階段を上るとフラフラするんです」と言うと、「診てもらったらいいよ」と言ってすぐに内科の予約を取ってくれた。

義母が内科を受診すると、胃からの出血が発覚。それが原因で貧血になっていることがわかり、詳しく検査したところ、ステージⅢとⅣの間ほどの胃がんが見つかった。

「胃がんが見つかる少し前に、義姉が不倫して家出をしたり、義両親の元から医大に通っていた姪(義姉の長女)が何度も留年し、ついに退学処分になってしまったりと、義母のストレスはMAXだったと思うので、私はそれが原因ではないかと思っています」