輸入できないはずの欧州製高級車が北朝鮮にある

産経社説は指摘する。

「懸念されるのは、米中対立が深まる中、中国にとって対米カードとしての『北朝鮮の核・ミサイル』がより重要になり、中国が非核化の進まない、この現状を維持しようとすることだ」

中国が北朝鮮サイドに立つのは、アメリカと中国の対立が激化しているからだ。中国はアメリカに圧力を加えられるなら何でも使おうとする。日本と欧米はそこを牽制しながら制裁緩和という中国の要求を阻止し続ける必要がある。

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産経社説は「中朝両国は7月、一方が武力攻撃を受けたとき、もう一方が援助すると定めた友好協力相互援助条約の締結60年を祝い、米国に対抗する共通の立場を確認した」とも指摘する。中国にとって北朝鮮はアメリカを攻撃するための絶好の材料なのである。

最後に産経社説はこう主張する。

「ARFは27カ国・機構で構成され、北朝鮮も参加する数少ない枠組みだ。閣僚会議では、各国が北朝鮮制裁決議の厳格履行の重要性を指摘したという。今は、制裁破りなどがないよう、緩むことなく目を光らせるときだ」

中国は北朝鮮にひそかに物資を横流ししているといわれている。北朝鮮が輸入できないはずの欧州製高級車が現地を走っているからだ。これは許しがたい制裁破りの行為だ。日本と欧米は協力して中国の不正を暴き、国連保障理事会で問題にすべきである。

「ASEANは地盤沈下を食い止めねばならない」と読売社説

8月13日付の読売新聞の社説は「中国が影響力を拡大する中で、加盟国間の分断が深まり、地域の安定を導く役割を果たせないでいる。東南アジア諸国連合(ASEAN)は地盤沈下を食い止めねばならない」と書き出す。見出しも「ASEAN 地盤沈下に歯止めかける時だ」だ。

読売社説も「ASEAN地域フォーラム(ARF)」外相会議を取り上げ、次のように指摘する。

「王毅外相は、南シナ海の領有権問題を巡り、紛争防止に向けた規範作りがASEANとの間で進んでいると強調し、『域外国の介入が地域の安定の最大の脅威になっている』と米国をけん制した」
「新型コロナウイルス対策でも、中国産ワクチンを地域に大量に提供したとアピールした。中国が軍事力と経済力でASEANを切り崩しているのに対し、米国は守勢に追い込まれている」

「域外国の介入が最大の脅威」との主張は、他国に不正行為を正されて「内政干渉だ」と批判する中国の常とう手段と同じだ。中国の習近平政権はどこまでも歪んでいる。

中国のワクチンの効果は欧米のワクチンに比べて劣っている。それを大量に提供できたからといって自慢にはなるまい。

確かにアメリカが守勢に追い込まれている面はある。そこをカバーできるのは、やはり日本やヨーロッパの民主主義の国々である。一致団結して不正行為を続ける中国を追い込みたい。