なりすまし+アルファで犯罪に!

他の資格はどうか。弁護士資格のない者が報酬を得る目的で弁護士の業務を行うと、非弁活動となり弁護士法第72条違反に。税理士の場合は、報酬目当てでなくても無資格者が税務相談をすると税理士法第52条違反になる。名乗っただけで捕まる可能性は低くても、業務を行ったりそれ以上のことをしたりすれば、冗談では済まなくなる。

最近はネット上のなりすましも増えてきた。ツイッターでは、政治家の小沢一郎氏や作家の村上春樹氏のニセモノが現れて騒動になった。本人確認が難しいネット上では特定の誰かになりすますことも容易だが、これは罪にならないのか。

「他人のIDやパスワードを無断で用いてなりすましをすると、不正アクセス禁止法違反です。また誰かになりすまして、その人の社会的信用を貶める発言をすると、場合によっては名誉毀損に問われる可能性もある。ただ、単に著名人を騙るだけなら犯罪にならない。事実上、野放し状態です」(同)

11年1月、米カリフォルニア州で、ネット上で他人になりすますことを犯罪とする法律が施行された。誰かに損害を与えたり脅迫や詐欺をしたりする目的でなりすました場合にかぎられるが、違反すれば1000ドル以下の罰金または1年以下の懲役だ。

日本のネットユーザーは欧米に比べて匿名利用が多く、なりすましに関して寛容だ。ただ、SNSの実名利用が一般的になれば問題意識が変わり、取り締まりを求める声が高まってくることも考えられる。今後の動向には注目しておきたい。

(ライヴ・アート=図版作成)