コツ1:振り返りの習慣をつける
中学受験において、「テストや演習を振り返ることが大切」だと清水さんは考えた。
採点をしたら勉強が終了した気になる子は多いが、「『勉強はクイズとは違う。間違えた問題はその選択肢がなぜ不正解なのかを理解しないと、振り返ったことにはならないよ』と娘に説明しました」と
清水さんは語る。
「子供は間違った問題に向き合うことを嫌がり、適当に終わらせようとするんですね。でも、受験では問題を確実に理解することが大事です。『理解できていないことがそのまま一つ、二つと積み上がっていけば、入試本番までに何カ所積み重なると思う? 勉強したことを振り返ってわからないことをゼロにしておけば、入試本番では勉強したことでわからないことはなくなっているはずだよね?』と、ことあるごとに振り返りの大切さを話し続けましたね」
振り返りの習慣をつけるまでには時間がかかると思ったほうがいいと清水さんは言う。
「いきなりノートにやり直させるのはハードルが高い。4年生の頃は『なんで間違ったのかな?』と質問して答えられたら振り返りは完了としていました。学年が進むにつれ、徐々に振り返りをする習慣を身につけていきました」
振り返りをしたくない背景には自信のなさもあるため、子供を励ますこともあったそうだ。
「できない問題を直視するのはつらいこと。『塾では同じ単元を何度も繰り返し勉強するから、今できなくても大丈夫なんだよ。本番にはできるようになるから、今ここで振り返っておこう』と励ましました」