人生を変える「タイムマネジメント」のコツ

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第7位は『タイムマネジメント大全』でした。

池田貴将『タイムマネジメント大全』(大和書房)

「時間の使い方を変えることは、生き方を変えること」。本書には、そのようなメッセージが込められています。著者は、本気で人生を変えたいと思ったら、まずは時間の使い方を変えなければいけないとした上で、時間の使い方をデザインする方法を指南してくれます。

では、どのように時間の使い方をデザインすべきか。本書でまずすすめられているのは、自分が「何に」「どのくらい」時間を使っているかを把握すること。自分の1週間の生活をTwitterやWebカレンダー、アプリ、手書きなどで記録し、仕事・食事・睡眠・ゲームなど、自分が過ごしている時間の内訳を可視化します。そうすれば、「食事の後にだらだらしてしまいがち」「ネットサーフィンに夢中になって就寝時間が遅れてしまっている」などと実態を把握でき、時間の使い方に意識的になれるはずです。

自分の時間の使い方を可視化したら、時間のデザインに移りましょう。著者がおすすめするのは、「朝時間をサンクチュアリにする」こと。1日の仕事を、深い思考が必要なもの(ディープワーク)と、作業として取り組めるもの(シャローワーク)に分け、午前中は、その日最も大切なディープワークに取り組みます。1日の始まりはもっとも集中力が高いため、ディープワークを効率よく処理できるのです。このように、時間の使い方をデザインすることで、エネルギーと時間を効率的に使えるでしょう。

本書にはその他にも、「作業系のタスクをタイマーによってゲーム化する」「終わらせたくなるTo-Doリストを作る」など、今日から使えるタイムマネジメントのメソッドが詰まっています。あなたも時間をマネジメントして、よりよい人生をデザインしてみませんか?

自己肯定感が低くても悩まなくていい

第8位の『「自己肯定感低めの人」のための本』にもご注目ください。

山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)

本書はタイトルの通り、「自己肯定感低めの人」のために書かれた本です。といっても、テーマは自己肯定感の高め方ではありません。自己肯定感が低くても悩まない方法が書かれています。

本書で著者は、自己肯定感が低いのは現在のあなたの行動や能力のせいではなく、幼少期の経験から潜在意識に刻みつけられた「メンタルノイズ」が原因だといいます。メンタルノイズは、ついやってしまう、心のクセのこと。自己肯定感が低いなら、まずは自分のメンタルノイズのタイプを把握するのです。すると、何かあっても「メンタルノイズのせいだから仕方がない」と思うことができ、自分を責めずにいられるでしょう。

本書では、14種類のメンタルノイズが紹介されます。例えば「ダメ出しノイズ」は、「自分は重要でないほうがいい」と考えて責任ある立場を避けたり、すぐに妥協したりしてしまうノイズ。「ありのままの自分封印ノイズ」は、人と比べて劣等感を抱いたり、自分の軸がわからなくなったりするノイズです。

自己肯定感の低さに悩んでいるなら、まずは本書を読んで、自分がどのメンタルノイズにとらわれているのかを把握しましょう。そして、自分を責めるのはやめて、ノイズのせいにしてみること。少し心に余裕ができたら、本書で紹介される思考法やエクササイズを試してみるのもおすすめです。