すべての銀行サービスはスマホで完結できるようになる

テクノロジーの進化により、これからの社会では銀行は24時間365日開いているのが当たり前になるでしょう。ただし、ここで言う銀行とはリアルな店舗ではなく、スマートフォン内のデジタルバンクです。

つまり3つ目のメガトレンドは、

「すべての銀行サービスはスマホで完結する」

このように言い換えることができます。

このトレンドの結果、どのような未来になるのか。お昼休みにわざわざ銀行の窓口に足を運び、長い行列に並んでお金を下ろす。

15時までに何とか銀行に行き、番号札を取って、申込書類に住所や電話番号を記入し、印鑑を押す。しかもお金を下ろすのと同じように、数十分、手続きをしてもらうまで待たなければならない。

このようなストレスが溜まる、無駄に時間を使っていることが、これから先の未来ではなくなります。

先日、アマゾンのトップから退任することをアナウンスした創業者のジェフ・ベゾス氏の発言が、まさにこの3つ目のトレンドに重なっていました。次の言葉です。

「本当に新しい発明というのは、数年後にあくびをするような存在になる」

この言葉の意味するところは、あくびのように意識することなく、まるで空気のような存在のサービスや発明こそ、社会から本当に求められているものだと。アマゾンはこの先、そのようなサービスを目指していく、ということです。

あらゆるサービスが24時間365日受けられる

現に、一昔前であれば何か商品を買おうとした場合、お店が開いている時間にリアルにお店に足を運ぶ必要がありました。

山本康正『銀行を淘汰する破壊的企業』(SB新書)

しかし、夜中でも開いているコンビニが登場し、24時間365日、買い物ができるように変わりました。そしてそのトレンドはコンビニだけでなく、スーパーマーケットやファミリーレストランにまで拡大しました。

その後、リアル店舗はインターネット内に移動し、店に足を運ぶことすらなくなりました。24時間365日物が買える便利さは変わらず、です。さらには自宅にいることなく、出先で、あるいは電車などで移動している最中でも、スマートフォンがあればいつでもどこでも物が買えるようになりました。

このような小売業でのトレンドシフトが、銀行業界でも起きます。テクノロジーのおかげです。そういった意味では、あらゆるサービスが空気のように、24時間365日受けられる。それも、本人が意識することなく自動で。

このトレンドは金融サービスに限ったことではなく、あらゆる業界、サービスでも起きるトレンドであるとも言えます。そしてそのようなサービスが浸透した社会が経済での競争力を持つでしょう。

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