強み3:身のまわりのリスク管理能力が高い

「世の中には、考えてから歩きだす人と、歩きながら考える人と、歩いたあとで考える人がいる」といわれますが、HSPさんはじっくり考えてから歩きだすタイプです。

行動的なタイプの人からは、「そんなに悩んでいないで、まずやってみれば」と言われることがあるかもしれませんが、無理することはありません。慎重なHSPさんにしかできないことがあります。物事を多面的に考えるHSPさんは、話をしたり、行動を起こしたりする前に、いくつものパターンを想定します。このため、誰も気づかなかった可能性を発見できるとともに、落とし穴のリスクも感じとります。

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危険な“穴”を埋めるために、「こう言われたら、こう答えよう」「これが起きたら、こう対応しよう」と、細かく戦略を練るので、最悪の事態を回避することができます。ハプニングの多くは想定内なので、落ち着いて対処できるのです。

人間が生きのびるために、危機管理能力はとても重要です。人も組織も、リスクを見極めて備えているからこそ、大胆に行動できるのです。

慎重さをポジティブに受け入れて、上手に生かしてください。

強み4:ささいな違いに気づくことができる

HSPさんは敏感で環境の影響を受けやすいため、知らないうちに多くの刺激を受けて神経が疲れてしまいます。でも、感覚が鋭敏ということは、他の人に見えないものが見え、感じないものが感じられるということです。

たとえば書類を読んでいるとき、HSPさんは小さなミスにとてもよく気がつきます。

ざっと目を通しただけで誤字や脱字を見つけたり、「なんか変だな」と感じて、大切なデータの入力ミスや図の誤りを発見したりします。

小さなことに気がつくというHSPさん特有の能力は、緻密で質のいい仕事をするには欠かせないものです。大切にしてください。

職場の雰囲気をよくする素質も

「髪切りました?」「アイメイク変えました?」など、ちょっとした他人の変化を敏感にキャッチできるのも、HSPさんの才能のひとつです。変化に気づいてもらうと、人は気分がよくなるので、HSPさんの周囲の雰囲気は柔らかくなります。

そもそもHSPさんは場の空気を読むことにたけていて、ギスギスした雰囲気が嫌いです。元気のない人に声をかけたり、仕事でイライラしている人をサポートしたりして、人間関係を良好に保とうとします。

また、みんなが疲れて残業しているとき、さりげなくお茶を配ってひと息つけさせてくれたり、出張先からみんなの好きそうなお土産を買ってきてくれたり。職場に欠かせないムードメーカーになっている人もいます。HSPさんが休んだ日には、「あれ、きょうはなんだか寂しいな」と思う人も多いかもしれません。」