攻撃的な上司やルーズな部下……。ストレス源になる面倒な人には、どう対応するのがよいのでしょうか。産業医の井上智介先生は「攻撃されたり、揚げ足をとられたりして、自分が傷ついているのに、相手のいいところを探そう、仲良くしようと思う人がいます」と指摘。そうやって自分の気持ちにふたをし続けると、いつかどこかで爆発してしまうと警鐘を鳴らします――。
メガホンで叫ぶ女性マネジャー
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「人間関係の悩み」2パターン

働く人にとって、人間関係の悩みはつきません。確かに「会社に行きたくない」というほど会社に嫌いな人がいるという人も少なくありません。

人間関係の悩みのパターンは2つ。ひとつは上司との関係で、上司が攻撃的だったり、ネチネチ揚げ足をとったりするようなタイプで、自分が傷つくパターン。それで「もう会社に行きたくない」という人はけっこういますね。

もうひとつのパターンは、時間を守らない、期限をスルーするといった、ルーズな人がいて、ストレスがたまるというパターン。そういうタイプに対しては、こいつとは関わりたくないという気持ちが強くて、会社に行きたくないというほどではないかもしれません。

自分を変えたほうが楽

こういった職場の人間関係で悩まされている人に、大前提としてお伝えしたいのは、相手を変えようとしたり、相手が変わることを期待したりしないこと。これは絶対にやめたほうがいいです。

攻撃的な人にそれがパワハラであることに気づかせるのは時間がかかりますし、時間を守らない人に時間を守りなさいと正論を振りかざしても、変わらない人は変わりません。相手を変えようと、こちらが時間やエネルギーを注いでも、ムダに終わることが多い。ここは自分の受け止め方を変えるほうが正解です。変わるなら相手ではなく自分。そのほうが、よほど楽です。