「31歳・法人営業・2社目」Aさんの場合

タグのかけ算の仕方を具体例で説明しましょう。わかりやすいように以下のロールモデルで考えてみます。

31歳、男性Aさん。都内の平均的な偏差値の私立大学出身。1年の就職浪人を経て23歳で入社したのはエンジニアを派遣する中小の人材派遣会社。そこで法人営業を経験。営業相手は主に中小企業。4年ほど勤務した後、27歳で現在の中小自動車部品メーカーへと転職。現在4年目で法人営業部所属。営業先は同じく中小の自動車部品メーカー。営業成績は部内で中間くらい。

村上臣『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』(SBクリエイティブ)

Aさんの例で言えば「法人営業」「人材業界」「自動車業界」「IT」などのタグが考えられます。また、もし「法人営業」でも「インサイドセールス」をやっていればそれもタグになりますし、「1年でチームの売り上げを3倍に伸ばした」などの実績があればそれもタグです。

一つ一つのタグは他の人も持っているかもしれません。それではもちろん希少性にはなりません。

しかし、掛けてみたらどうでしょう。

「法人営業」×「人材業界」×「自動車業界」×「IT」×「インサイドセールス」×「1年でチームの売り上げを3倍に伸ばした」

このような人材はかなり減るはずです。つまり、あなたの希少性が高まるということです。