「いそうでいない人材だけど、多くの企業がほしいと思う人」が狙い目

会社が積極的に募集している職種は、大きく2パターンに分かれます。

一つは、多少人材のバラつきに目をつぶってでも、とにかく人数の確保を重視する職種。フロントの営業職などが代表的です。

そしてもう一つが希少な職種です。市場価値を高める上で目指すべきは、後者の「いそうでいない人材だけど、多くの企業がほしいと思う人」になるということです。

具体的には、新しい職種に就く人、新規事業に携わる人をイメージすればわかりやすいと思います。

日本の企業では数年前から「オープンイノベーション」という言葉が使われるようになり、オープンイノベーション推進室などの部署を立ち上げるケースが増えました。オープンイノベーションとは、社外から技術やアイデアを取り入れ、革新的なサービスを生み出す取り組みを意味します。

オープンイノベーション推進室の立ち上げに参画できるような人は、一部の人材に限られます。ここで、もし新規事業につながるようなタグを持ち、それを発信している人がいれば、声がかかりやすくなるのは間違いありません。

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多くの企業が求める「ABC人材」

あるいは、少し前から現在に至るまで、多くの企業が求めている人材として「ABC人材」という言葉もキーワードとなっています。

「ABC人材」とは、AI、ビッグデータ、クラウドに精通している人材を指します。

クラウドに精通する人材一つを取っても、細かく見れば「運用に長けている人」「開発に長けている人」「ビジネスの企画提案ができる人」など、職種は分解されます。つまり、ホットな領域の中には、さまざまなポジションが存在するわけです。

キャリアアップを成功させるには、自分の手持ちのタグを踏まえて、最もホットな領域の中で自分に最適なポジションを見つけることが不可欠です。そこで、自分の強みを活かしながら、少しずつ方向を変え、今までの延長線上のキャリアとは違うキャリアパスに入っていくのです。