完璧主義な人ほど「やめられない」理由

[コツ2]完璧を求めず、今すぐできることから始める

そうはいっても実際には、なかなか簡単にやめられないことがあります。

やめられる人は、完璧を目指しません。とにかく、一度やめてみることがポイントだとわかっているので、即実行します。準備も計画も不要で、一度実際にやめてみて、不便を感じたり、ハードルが高すぎたりしたら、そこから創意工夫していくわけです。

やめられない人は、「完璧にやめられないから、今はやめない」と考えます。例えば、「今日はストレスがたまっていてお酒が必要だから、禁酒は明日からにする」「夜食をやめたいけれど、おみやげにもらった特別なお菓子があるから、今夜はやめない」「買いだめしていたタバコがなくなったら禁煙しよう」となるわけです。

または、「やめる準備が完璧にできていないから、やめない」と考えます。例えば、「お酒をやめたいけれど、お酒の代わりに飲む炭酸水を買っていないから、今日は禁酒しない」「夜食をやめたいけれど、今日は夕ご飯をしっかり食べていなくておなかがすいているから、今夜はやめない」といった具合です。

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三日坊主になってもいいから、今すぐ「やめてみる」

実際に試してみないと何が必要かわからないことは、世の中には山ほどあります。

自転車に乗れるようになったときのことを思い出してほしいのです。自転車に完璧に乗れる準備ができてから、自転車に乗ろうとすると永遠に乗れるようになりません。なぜなら、転んだり、擦りむいたり、倒れたり、ふらついたり、失敗や試行錯誤のプロセスが必須だからです。そこで、必要を感じたら、膝をけがしないように短パンではなくて長ズボン、足のけがを避けるためにサンダルではなくて靴、ヘルメット、手袋、と、必要に応じて用意していったはずです。

やめられない人は、試行錯誤せずに一気に自転車に乗ろうとしているようなものです。失敗や試行錯誤のプロセスなしでは、やめられないのですから、完璧を目指すと永遠にやめられません。

「完璧にやめよう、完璧な準備ができてからやめよう」と考えて、やめないでいるのと、中途半端かもしれないけれど、やめることを繰り返して、数カ月後にビシッとやめられるようになるのと、どちらが「完璧」に近づくでしょうか。

やめるために必要なのは、とにかく一度やめてみること。最初のハードルを限りなく低くすることです。三日坊主で挫折してもいいし、失敗してもいいのです。大事なのは、「まずやめてみる」という一歩を踏み出すこと。完璧な準備ができるまで待とうとは、考えないことです。一度やめてみて、うまくいかなかったら、軌道修正すればいいだけです。