どんな治療よりも大事なこと

(3)自分をいたわる

それだけいろいろな対処法を施しても、実際にHSPの人は、ふつうに生活していくだけで空気を読みすぎて、いい人であり続けたりするので、人一倍疲れます。ですから、やはり自分をいたわる、自分に愛情をかける、そういった時間をつくってほしいですね。反対にこれがないと、どんな方法をやってもダメというほど大切なことです。

自分をいたわるおすすめの方法は「自分に手紙を書く」ことです。たとえば「私はよくがんばって、まわりにも親切にしている……」と書いて、しんどいときに読み返す。そうすると気持ちが楽になります。こういった形で自分をケアすることは、HSPの人でなくても大事になってくるでしょうね。

HSPの人は危機管理能力が高い

そんなふうに何かと大変そうなHSPの人ですが、悪いことばかりはありません。相手の気持ちを気遣えたり、いろんなものに感動しやすかったり、感性が豊かで、非常に情緒的。魅力的な人ですよね。

また先回りして考えられることは、危機管理能力の高さにつながっています。イケイケドンドンな人は何かが起こってから「エライことになったな」と考えますが、HSPの人は、事前にそうならないように考えられるので、トラブルを未然に防げる可能性が高いのです。

HSPの人は、そういったよさがたくさんあることを自分でも理解し、そのよさを生かしてほしいと思います。

(構成=池田純子)
関連記事
陰口、見下した態度…"攻撃的な人"の攻撃力を封じるとっさのひと言
「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ
メンタル不調のときにまず食べるべき最強で手軽な「うつぬけ食材」
「大したことじゃないんだけど…」嫌われる人が無意識に発している余計な言葉
気がつきすぎて疲れる「繊細さん」が疲れなくなる思考法