ポストコロナでは日本が脚光を浴びる

このように、他の国にはコロナ禍にもかかわらず好き放題にパーティーをやったり、東アジア人を差別したりと、自己チューで配慮も何もない人々が大勢います。

谷本真由美『世界のニュースを日本人は何も知らない2 未曽有の危機の大狂乱』(ワニブックス)

日本の野党やリベラル系の人は、麻生太郎さんの「日本はおたくの国より民度が高いんだ」という発言を散々批判しましたが、むしろ欧州では、この発言に同調する人が多いのです。自国政府やルール違反の人々にうんざりしているわけですから、「よく言ってくれた!」と絶賛です。麻生さんを批判するのは、海外の実態を理解していない日本の左翼やメディアだけでしょう。

こんな状況にうんざりしているのはイギリス人だって同じです。だからこそ、多くの人が自粛要請に自主的に従い、うんと清潔な環境で健康的な生活を送り、新型コロナによる死者数が少ない日本に羨望の眼差しを注いでいるのではないでしょうか。

集団主義で従順で潔癖性な日本人は、このコロナ禍で多くの国の人々にとって「お手本」とみなされています。

「他人に配慮できる」ということは、実はとても高度な文化です。相手の心や置かれた状況、自分の行動が中長期的に与える影響などを瞬時に判断し、予測するという「想像力」がなければ無理だからです。

これは単に計算が早い、知識がたくさんある、他人を出し抜くのがうまい、といったことよりも、はるかに繊細な感覚と感受性を要求される能力です。

日本人には、そういう資質を持った人がたくさんいます。これは他の国にはない重要な文化的資産です。それに気がついていないのは、今の日本の状況が当たり前だと思い込んでいる日本人だけです。

ポストコロナの世界では、衛生環境がよく、統制がとれていて、地味だけど真面目で、自分よりも他人のことを考えようという国が、安全な「投資先」や「協力先」として大いに脚光を浴びていくはずです。

それはまさに日本です!

新型コロナの第二波を防ぐためにも努力を継続し、ふたたび「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の世界が来るように頑張ろうではありませんか。

関連記事
日本にとって「韓国の異常な反日」が大チャンスである理由
なぜ日本のメディアは「支離滅裂な欧州のコロナ対応」を絶賛するのか
「DHC会長の差別発言」にサントリーがやってしまった"たったひとつの間違い"
「これが新型コロナの本当のリスク」いま自粛すべきでない3つのこと
新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体