グーグル出身者であっても柔軟性が無ければ高く売れない
外資系IT企業に転職した営業セールス担当者は、広告テクノロジーの会社が事業拡張していく中で、業務の領域拡張にも柔軟に対応しています。企業の成長に呼応して自身の仕事を拡張し、アウトプットできる人は市場価値が上がっています。
反対にGoogle出身者であっても、柔軟性に乏しい人は転職時に採用されなかったケースがあります。業務の領域拡張にキャッチアップできる人とできない人とでは、大きな差が開いています。
(5)採用担当者に共感され、カスタマーサクセスを意識できる人
人材紹介会社の担当者や企業の人事担当者が、候補者との面接に至るプロセスで、メールや面談を通じて気遣いや配慮がある人は、担当者に共感されその評価も高くなります。
採用プロセスにおいて、候補者の人柄を採用担当者がどう感じるかはとても重要です。利他的で気遣いができる人かどうかが見られているからです。仕事を通じたネットワークと社外(距離はあるがつながっている)ネットワークの有無、そして採用後にこの人と働きたい、つながりたいと思えるかどうかが問われてきます。
失敗談を話せるオープンな姿勢で過去を振り返り、これまで積み上げてきたロジックによって相手から信頼や共感を得られることは大きな強みです。転職回数が多くても、こうした特性を持っていたことから採用されて、給与が高くなった例もあります。
さらにクライアントや顧客(生活者)が気づいていない課題を特定して解決できる「カスタマーサクセス」という概念を持つ人も採用時には強いです。
安くても売れない人の3つの特徴
一方で、「安くても売れない人」はどんな特徴があるのでしょうか。本稿では3つの特徴を紹介します。
(1)アップデートできない人
専門職であっても状況の変化についていけない人材の転職は難しいです。
また自身に強みや専門性があると本人は思い込んでいても、ネット検索すれば出てくるようなノウハウや経験値なら、専門性があるとはいえません。例えば人事部門なら、一般的な人事担当者が持っているノウハウなどはネット検索すればすぐに出てきます。
グローバル企業で第三国のオフショアに回されるような仕事とそのレベルの専門性では、個人の市場価値にはつながりません。
(2)ジョブ型の枠から出られない人
ジョブ型でジョブディスクリプション(職務記述書)通りの仕事しかしない人や、その先にある課題解決や利害関係者を意識できない人。自分流に固執して、できることが限定的な人。新しい組織体制になっても早期に離脱してしまう人。そして「できない」「やれない」という否定的な言動が多い人の転職は難しいです。