今後はマーケティングオートメーション(MA)やセールスフォースオートメーション(SFA)といったデジタル手法も併用し、顧客ニーズを把握する力を強め、時間を効率化することが欠かせません。可能なところはデジタル化させ、逆に人として行き届いたフォローを行い、営業としての存在感と自身の付加価値を向上させていきます。

営業担当者が需要を顕在化させて的確な解決策を提示するには、コンサルティングやマーケティングのノウハウを身につけ高度化していくことも必要です。さらにメーカーの営業担当者は、高度な技術を平易に語れるようにして、担当者としての評価を獲得していくことが求められてきます。

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テクノロジーに代替されない強みを持つ

(2)事務職部門(一般職)では、「得意分野や需要の高いスキルを高度化させて仕事をする」

オンライン業務が拡大すれば、電話応対・会議室の対応・FAXやコピー、会計の帳票管理といった業務は次第に自動化され、既存の業務は減少していきます。ECの利用が加速すると、小売業はもとより銀行や証券、保険などの業界では余剰人員が生まれます。テレワークを活用することでオフィススペースを縮小する企業が増えれば、一般職の業務を再編し、社員の再配置や削減が行われことにもつながります。

こうした環境変化に柔軟に対応しながら事務職の仕事を行うには、自身の得意分野や需要の高いスキルを高度化させながら、仕事に取組んでいくことです。

体重計で知られるタニタが採用したように、将来は社員ではなく個人事業主として業務委託を行う方式に切り替える可能性も視野に入れ、企業から仕事を受注するために必要なスキルを身につけます。さらに自身の業務能力を社会にアピールするコミュニケーション能力も必要になってきます。

(3)サービス職部門では、「ITを使いこなす側になり、集客につなげるマーケティングや広報の業務を担う」

医師や看護師に代表される医療福祉、警察官や消防士のような保安、公務員に代表される行政、JRやバス、タクシーの運輸、物流、コンビニエンスストアやスーパーなどの流通、保育士に代表される保育、食品など製造業、農業や漁業などの一次産業、飲食など外食産業などに従事するこれらエッセンシャルワーカー(生活の維持に欠かせない職業に従事している人たち)の人たちは、ライフラインを維持するために現場で働いています。