“反日”による空白時間が韓国経済のツケに
中国は2025年までに世界の製造強国の仲間入りを目標にしており、2018年は15.5%にすぎない半導体自給率を25年までに70%に引き上げるという計画を示しています。5G、半導体、IoT、自動運転、EV(電気自動車)、AI(人工知能)の全ての分野で中国は主役になることを計画しています。その未来は、もう目の前に迫っています。しかし、韓国はこの全ての分野で出遅れています。基幹産業である半導体ですら、中国に取って代わられるところまで来ています。なぜ、韓国はテクノロジーの進化が遅れたのでしょうか。そこには「反日」が関係しています。
李明博大統領時代から朴槿恵大統領の時代、そして現在の文在寅政権でも日本に対しては厳しい姿勢を取り続けています。特に、李氏は竹島上陸と日本の天皇への謝罪を要求し、朴氏は慰安婦問題で日本の政府への謝罪要求を行いました。世界で、技術革新のスピードが一気に早まった、ここ12年の間に、韓国政府は日本に対する“抗議活動”に労力を費やし、韓国は日本からの新産業の情報を得ることができなかったことが、韓国経済の停滞を招いた一つの要因となっています。
香港問題による米中対立の激化は韓国経済に打撃
貿易問題から始まった米中間の摩擦は新型コロナウイルスによって強まり、米国はナスダック市場の新規上場ルールの厳格化により中国企業の「締め出し」に動いています。さらに、米中対立の最前線となった香港をめぐっては、中国が香港での反政府デモなどを取り締まる「国家安全法」の導入を決定したことを受け、米中の対立はさらに深まる見通しです。韓国は対中輸出が約26%を占めており、中国依存度が高い構造になっています。さらに、GDPの70%強を輸出が占めるほど貿易依存度が高い国にとって、世界の2大大国である米中の対立の激化は韓国基幹産業である、「機械と電子部品」「輸送機」への打撃が大きい点も「韓国売り」を加速させているのです。
『朝鮮日報』(2019月12月18日)「韓国1世帯当たり家計債務が8000万ウォンに肉薄」では、韓国統計庁、金融監督院、韓国銀行が発表した「2019年家計金融・福祉調査結果」によると、19年3月時点での韓国の1世帯当たりの家計債務が前年比3.2%増の7910万ウォン(約744万円)となり、8000万ウォンの大台に迫っていると伝えています。債務の増加ペースは可処分所得の伸びの2.7倍にもなりました。韓国は、不況の影響で高所得の自営業者による所得が減少しています。